「Vue.js 3 超入門」を紹介
JavaScriptの基本を学んだあと、Vue.js 3で画面を部品化し、データの変化をUIへ反映する方法を学びたい人に向いた一冊です。
- 書名
- Vue.js 3 超入門
- 著者
- 掌田津耶乃
- 出版社
- 秀和システム
- 発売日
- 2020年12月19日
- ページ数
- 524ページ
- ISBN
- 978-4-7980-6373-7
書誌情報は版元ドットコムの書籍情報を参照しています。
Vue.jsは、HTMLに近いテンプレートとJavaScriptを組み合わせて、操作に反応する画面を作れるフロントエンドのフレームワークです。見出しやボタンを表示するだけなら普通のHTMLとJavaScriptでも作れますが、入力値、一覧、選択状態、通信結果などが増えると、画面とデータをどのように同期するかが重要になります。
『Vue.js 3 超入門』は、Vue.jsを初めて使う人を対象に、Vue 3の基本機能とアプリ作成の考え方を手を動かしながら学ぶための書籍です。書誌情報では、JavaScriptの入門を終えた層や、既存の入門書でつまずいた人にも向けた内容として紹介されています。
Vue.jsを学ぶときに迷いやすいこと
Vue.jsを始めると、単にHTMLへ値を出すだけでなく、次のような疑問が出てきます。
- データを変更したとき、どうして画面も変わるのか
- クリックや入力を、どの関数で受け取ればよいのか
- 一覧を繰り返し表示するとき、keyはなぜ必要なのか
- 画面を部品に分けると、親と子はどうデータを渡すのか
- APIからデータを取得するとき、読み込み中や失敗をどう表示するのか
これらは個別に検索することもできますが、用語だけを追うと、どの機能をどの順番で使うべきか分かりにくくなります。入門書で全体の流れを確認し、小さなサンプルを改造しながら学ぶと、機能同士の関係を理解しやすくなります。
この本で期待できる学び
Vue 3の基本をJavaScriptで学べる
Vue.jsはTypeScriptでも利用できますが、最初から型の仕組みまで同時に学ぶと、つまずく場所が増えることがあります。本書はJavaScriptを中心に説明するため、まずテンプレート、イベント、データバインディング、コンポーネントといったVueの考え方へ集中しやすい構成です。
JavaScriptの変数、配列、オブジェクト、関数、アロー関数などを一通り学んでいれば、サンプルの意図を追いながら読み進められます。JavaScriptがまだ不安な場合は、先に基本文法を復習しておくと、Vue独自の機能とJavaScriptの機能を切り分けやすくなります。
画面とデータの関係を理解できる
Vueの大きな特徴は、状態を変更した結果を画面へ反映する関係を宣言的に書けることです。たとえば、カウンターの値をrefで管理し、テンプレートに表示して、ボタンのイベントで値を増やします。
<script setup>
import { ref } from 'vue'
const count = ref(0)
function increment() {
count.value += 1
}
</script>
<template>
<p>{{ count }}</p>
<button @click="increment">増やす</button>
</template>初期表示は0、ボタンを1回押すと1、2回押すと2になります。この「状態を変えると、必要な表示が更新される」という感覚が、Vueの学習の出発点です。
アプリ作成までの道筋を見渡せる
Vue.jsの学習では、文法だけでなく開発環境、コンポーネント、データ取得、ルーティング、状態管理なども関係します。本書を読むことで、Vue.jsで何ができるのかを広く把握し、次に詳しく調べるテーマを見つけやすくなります。
特に確認したいVue.jsの基本機能
テンプレートとディレクティブ
{{ }}による値の表示、v-bindによる属性の設定、v-ifによる条件分岐、v-forによる繰り返し、@clickによるイベント処理は、ほとんどのVueアプリで登場します。
短縮記法を暗記するだけでなく、:srcがv-bind:src、@clickがv-on:clickの短縮であることまで理解すると、初めて見るコードにも対応できます。
リアクティビティとcomputed
Vue 3では、refやreactiveでリアクティブな状態を作り、computedで元データから導ける値を表現します。未完了のTodo件数や、商品の合計金額を別のstateとして手動で同期するのではなく、元データから計算する考え方が重要です。
コンポーネントとデータの流れ
画面をコンポーネントに分けると、同じ表示部品を再利用できます。親から子へPropsを渡し、子から親へイベントを通知する一方向の流れを作ることで、どこでデータが変更されたかを追いやすくなります。
フォームとAPI通信
v-modelで入力値を状態と同期し、送信時には空欄や文字数などを検証します。API通信では、成功だけでなく読み込み中、空の結果、HTTPエラー、ネットワークエラーも画面へ伝える必要があります。本書のサンプルを改造し、失敗時の表示を追加すると、実際のアプリに近い練習になります。
購入前に知っておきたいこと
JavaScriptの基礎は先に確認する
VueのテンプレートはHTMLに似ていますが、ref、配列のmapやfilter、関数、オブジェクトなどのJavaScriptを使います。Vueのコードに見える部分が、実はJavaScriptの文法であることも少なくありません。
書籍の発売時期と現行環境の差を確認する
書籍の発売は2020年です。Vue 3の基本を学ぶ価値はありますが、Node.js、Vite、周辺ライブラリのコマンドや推奨方法は更新される可能性があります。プロジェクト作成やAPI仕様は、必ず現行の公式ドキュメントも確認してください。
サンプルを写して終わりにしない
そのまま動かすだけでなく、表示文言を変える、項目を追加する、空欄をエラーにする、データを削除するなど、一つずつ仕様を変えてください。Vueでは小さな変更が画面にどう反映されるかを見ることが、理解を深める近道です。
おすすめの読み進め方
- 環境を作って最初の画面を表示する:Node.js、npm、開発サーバーの役割を確認します。
- サンプルを一度そのまま動かす:入力と出力を照らし合わせ、動作を確認します。
- 一行ずつ改造する:文字列、配列、条件、イベントの順に変更します。
- 自分の小さな課題へ置き換える:買い物リスト、読書メモ、簡単なフォームなどを作ります。
- 公式ドキュメントで補う:Composition API、Router、Pinia、テストの最新仕様を確認します。
当サイトのVue.js入門では、Vue 3・Composition API・Viteを前提に、公式ドキュメントへのリンク、実行結果、練習問題をまとめています。本書で全体像をつかみ、サイトの講座で特定のテーマを試し、公式リファレンスで仕様を確認する流れが便利です。
この本がおすすめの人
- JavaScriptの基本を学び、フロントエンドの画面を作りたい人
- Vue.js 3を初めて使う人
- HTMLとJavaScriptだけで作った画面を部品化したい人
- Reactなど別のUIライブラリと比較する前にVueを試したい人
- Vue.jsの学習を始めたものの、用語と順番が整理できていない人
まとめ
『Vue.js 3 超入門』は、JavaScriptの基礎を終えた人がVue.jsの世界へ入るための本です。テンプレート、リアクティビティ、コンポーネント、フォームなどの基本を順に確認し、サンプルを改造しながら学ぶことで、単なる文法暗記ではなく画面を作る感覚を身につけやすくなります。
Vue.js 3の現行開発では、書籍の内容に加えてVite、Vue Router、Pinia、Vitestなどの最新情報を公式ドキュメントで補うことが大切です。入門書と実行環境、公式資料を組み合わせて、小さなアプリを完成させるところまで進めてみてください。
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