BOOK

「Docker&仮想サーバー完全入門」を紹介

コンテナと仮想化の基本から、Webサーバー、データベース、WordPressなどの環境構築まで、Dockerを実際の開発に使う道筋を学べる一冊です。

Docker&仮想サーバー完全入門の表紙
書名
Docker&仮想サーバー完全入門 Webクリエイター&エンジニアの作業がはかどる開発環境構築ガイド
著者
リブロワークス
出版社
インプレス
発売日
2022年9月22日
ページ数
240ページ
ISBN
978-4-295-01531-4

書誌情報は楽天ブックスの書籍情報を参照しています。

Web制作やプログラミングを始めると、PHPやJavaScriptのコードを書く前に、Webサーバー、データベース、実行環境を用意する場面があります。しかし、OSやミドルウェアのバージョンが違うだけで動かなくなったり、試しに入れたソフトがPC全体へ影響したりするため、環境構築は初学者がつまずきやすい分野です。

『Docker&仮想サーバー完全入門 Webクリエイター&エンジニアの作業がはかどる開発環境構築ガイド』は、こうした環境構築の悩みを出発点に、コンテナと仮想化の考え方からDocker Desktopを使ったサーバー構築までを順番に扱う書籍です。コマンドだけを暗記するのではなく、なぜDockerを使うのかを理解してから、実際の環境を作っていく構成になっています。

Dockerを学ぶ前に知っておきたいこと

自分のPCでは動くのに、別のPCや本番サーバーでは動かない。この問題には、OS、言語処理系、ライブラリ、設定ファイル、ポートなどの違いが関係しています。開発者ごとに手作業で環境を作ると、手順の抜けやバージョンの違いが起こりやすくなります。

Dockerでは、アプリケーションと実行に必要なファイルをイメージとしてまとめ、そのイメージからコンテナを起動します。環境をファイルやコマンドで再現しやすくなるため、学習用の環境を壊して作り直すことも、チームで同じ構成を共有することも容易になります。

この本で学べる内容

コンテナと仮想化の基本

仮想マシンとコンテナは、どちらも環境を分離するための技術ですが、仕組みや扱う単位が異なります。本書は、サーバーやLinuxの役割を振り返りながら、コンテナがどのようにアプリケーションを隔離するのかを説明します。いきなりコマンドを実行するのではなく、用語の意味を整理できる点が入門者に向いています。

Docker Desktopを使った基本操作

Docker Desktopを使って、イメージを取得し、コンテナを起動し、停止・削除するまでの流れを確認します。画面とコマンドの両方を使うため、最初はGUIで状態を見て、慣れたらコマンドラインで同じ操作を自動化するという学び方もできます。

Webサーバーやデータベースの構築

Dockerの魅力は、単体のサンプルを動かすだけでなく、Webサーバーやデータベースなど複数の役割を持つ環境を作れることです。本書では設定ファイルを使い、必要なサーバーを組み合わせて起動する方法へ進みます。Webサイトやアプリを本番に近い環境で試したい人にとって、実践へつながる内容です。

WordPressなど実用的な環境

Webサーバーとデータベースを組み合わせる例として、WordPressのような実際に触れる環境も扱われます。複数のコンテナがどのように通信し、データをどこへ保存するのかを確認できるため、「コンテナを一つ動かした」先のイメージを持ちやすくなります。

本書のよいところ

  • 仮想化とコンテナの違いを確認してから操作へ進める
  • WindowsとMacを対象に、Docker Desktopで環境を作れる
  • コマンドや設定ファイルを使って、同じ環境を再現する考え方が身につく
  • Webサーバー、データベース、WordPressなど実用的な題材で試せる
  • 環境構築が苦手な人でも、手順を追って小さな成功を積み上げられる
Dockerは便利な道具ですが、コマンドの意味を理解しないままコピーすると、データを消したり、不要なポートを公開したりする危険があります。本書の手順を実行するときも、コンテナ、イメージ、ボリュームのどれを操作しているかを確認しながら進めることが大切です。

この本をおすすめしたい人

  • これからDockerを学び始めるWebクリエイターやエンジニア
  • 開発環境をPCへ直接インストールすることに不安がある人
  • 「コンテナ」という言葉は知っているが、実際に使ったことがない人
  • Webサーバーやデータベースを自分で構築してみたい人
  • チームで同じ開発環境を共有する方法を知りたい人

購入前に確認したいこと

Dockerは更新が早い分野なので、書籍に書かれた画面やコマンドが、手元のDocker Desktopのバージョンと完全に一致しない場合があります。基本概念や環境構築の流れを本書で学び、細かなオプションや現在の仕様はDocker公式ドキュメントで確認する使い分けがおすすめです。

また、Dockerを使うにはターミナル操作やLinuxのファイル・ポートの考え方も登場します。すべてを事前に完璧に覚える必要はありませんが、コマンドを実行した場所、公開したポート、保存したデータの場所を確認する習慣を持つと、トラブル時に原因を見つけやすくなります。

おすすめの読み進め方

  1. まず用語を整理する:仮想マシン、コンテナ、イメージ、コンテナ、ボリュームの関係を自分の言葉で説明します。
  2. 最小のコンテナを動かす:hello-worldなどで、取得・起動・終了の流れを確認します。
  3. 同じ操作を繰り返す:コンテナを停止、削除し、再び同じイメージから作り直してみます。
  4. 設定ファイルへ進む:DockerfileやComposeファイルを読み、コマンドをファイルに置き換える意味を理解します。
  5. 自分の開発環境に置き換える:PHP、Node.js、データベースなど、興味のある構成へ少しずつ応用します。

このサイトのDocker入門との使い分け

当サイトのDocker入門では、本書の学習を補助するため、コマンドの入力、実行結果、失敗しやすい例、練習問題をWebで確認できるようにしています。書籍で全体の流れをつかみ、サイトで短い例を実行し、公式ドキュメントで詳細を調べるという使い分けができます。

まとめ

Dockerは、開発環境を作り直しやすくし、複数のサービスを組み合わせて試すための強力な道具です。一方で、イメージとコンテナ、データの保存場所、ネットワーク、ポートの関係を理解しないと、操作が急に難しく感じられます。

『Docker&仮想サーバー完全入門』は、コンテナの考え方から実際の仮想サーバー構築までを段階的に学びたい人に適しています。環境構築に時間を取られず、Web制作やアプリ開発そのものへ集中したい人が、Dockerを学び始める最初の一冊として検討しやすい本です。

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